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新設法人の消費税の納税義務の判定 – 親会社の売上高が影響する場合

2021.03.16

新たに設立した法人の消費税の納税義務の判定は、新設法人の資本金の額又は出資の金額が1,000万円以上かどうかでまず行うことはご存知の方が多いかと思います。

資本金の額又は出資の金額が1,000万円未満であれば免税、1,000万円以上であれば課税事業者となり、申告納税義務が発生します。

 

 

上記は大前提となる考えですが、親会社の売上高が新設法人である子会社の納税義務の判定に影響を与える場合がございます。

具体的には、以下の要件を満たす場合、子会社の設立第1期及び設立第2期は課税事業者となります。

<要件>

①基準期間がない事業年度(設立第1期・設立第2期)開始の日において特定要件(注1)に該当すること

②新規設立法人が①の特定要件に該当する旨の判定の基礎となった「他の者」及びその「他の者」と一定の特殊な関係にある法人(「特殊関係法人」)のうちいずれかの者のその新規設立法人のその新設開始日の属する事業年度の基準期間に相当する期間における課税売上高として一定の方法により計算した金額が5億円を超えること

(注1)設立第1期・設立第2期の事業年度開始の日において「他の者」により、新規設立法人の株式等の50%超を直接又は間接に所有される場合

上記①及び②のいずれにも該当する法人は課税事業者となります。

例えば、以下のような場合が該当します。

 

 

 

上記以外にも課税売上高及び給与の金額が1,000万円を超えた場合などの一定の場合においても、消費税の納税義務が免除されない場合がございます。消費税の納税義務の判定は、度重なる消費税法の改正により、大変わかりづらくなっておりますますので、法人を新設される場合には、一度専門家にご相談されると安心かと考えます。